【概念と疫学】
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ミオパチー、ミオトニア、他臓器障害を特徴とする常染色体優性遺伝の遺伝性ミオパチー
- ミオパチー 特有の筋萎縮と筋力低下の分布を示し進行性
- ミオトニア 筋収縮ののち、すぐに弛緩しない現象
- 多臓器障害 全身の他系統の障害が生じる(詳細は「症状」に記載)
- 遺伝子異常に基づきDM1とDM2の2タイプに分類されるが日本では99%がDM1であり、以下はDM1について解説する
- DM1では第19染色体に存在するDMプロテインキナーゼ遺伝子非翻訳領域に存在する不安定CTG*反復領域があり、患者ではその反復回数が正常者の5-37回に対して通常100回以上に延長。一般にこの反復回数が多いほど重症
- 不全型が多く、筋緊張性ジストロフィーの所見がほとんどなく、自覚症状もない例も多い ・しかしながら世代が進むごとに症状が重症化し、表現促進現象と呼ばれる ・親は本症と気づかないまま、先天型の子どもが出生することがある ・本邦ではDM1は約5人/10万人とされており、成人型の筋ジストロフィーで最多 ・先天型、小児型、成人型に区分される
- 本邦ではDM1は約5人/10万人とされており、成人型の筋ジストロフィーで最多 ・先天型、小児型、成人型に区分される
*CTG配列: 遺伝子の塩基配列を示す シトシン (C) 、チミン (T) 、グアニン (G)