ビタミンB1欠乏
【ビタミンB1の働き】
- 糖質からのATP合成、細胞基質内の解糖系、ミトコンドリア内でのクエン酸回路、電子伝達系でも必須。補酵素系のチアミン2リン酸(ThCP)として、グルコースとアミノ酸の代謝に関与している
- ビタミンB1を含む食品 全粒穀類,肉(特に豚肉およびレバー),栄養強化シリアル製品,ナッツ 類,豆類,およびイモ類
ビタミンB1は,まったく摂取しないと2~3週間で枯渇するとされている。そのため、食事が摂れなくなったり、著しくバランスを欠いた食生活をすると数週間で発症しうる。年齢を問わず、食物摂取不良、妊娠悪阻などが代表的。また、胃切除後や長期間の下痢などの吸収障害、アルコール依存症、甲状腺機能亢進症などによる需要の増大によって生じうる。
- 参考文献)
- 「ビタミンB1は救急外来でいつ、誰に、どれだけ投与するのか?(『救急外来、ここだけの話』より)」医学界新聞プラス 2021.6.25
- 「チアミン欠乏症」MSDマニュアルプロフェッショナル版
- 「ビタミンB1利用障害による脚気衝心が原因と考えられた著明な全身浮腫に意識障害を併発した症例」心臓 Vol.47 No.10(2015)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/shinzo/47/10/47_1213/_pdf