末梢性振戦) 脱髄性ニューロパチー、球脊髄性筋萎縮症などの神経疾患 生理的振戦の亢進: 低血糖、甲状腺機能亢進症、褐色細胞腫など 中枢性振戦) Holmes振戦 視床や赤核などの病変では3Hz程度の遅い周波数で振幅の大きな振戦が安静時および姿勢時に生じる 小脳病変 企図時の遅い振戦 パーキンソン病 基底核の障害で、安静時の中等度の速さの振戦 薬剤性振戦) 様々な薬剤が副作用として振戦をおこす
【それ以外の不随意運動】 舞踏運動 手足や口舌に生じるすばやい不規則な動き。随意運動に近い フェノチアジン系抗精神病薬(ノバミン、コントミン、インタミン、ピーゼットシーなど)やL-DOPAが原因になることもある ジストニア 持続的な筋放電と特徴とし、いつまでも同じ肢位を保つ 捻転性、反復性の異常な筋収縮 体幹の場合は、捻転ジストニアと呼ばれる ミオクローヌス 素早い、不規則な不随意運動。肝性脳症などで出現する羽ばたき振戦はミオクローヌスに属する バリスムス 多くの場合は視床下核の障害で生じる非常に大きな動き 四肢近位部、多くは一側性 粗大で激烈、投げ出すような、または蹴飛ばすような運動 ハロペリドールが有効なことがある ジスキネジア 口舌、四肢、体幹におこる不規則な運動 薬剤誘発性の場合が多い(抗精神病薬、抗うつ薬SSRI、SNRI、制吐剤) 薬物投与開始後、2〜3ヶ月後に生じる場合は遅発性ジスキネジアと称する アテトーゼ 手足に見られる緩徐で不規則、ひねるような、ねじるような、または雑巾を絞るような奇妙な運動 舞踏運動よりはゆっくりしている アカシジア 一見随意運動と区別がつかない運動を辞めることができない じっと座っていることができない状態(正坐不能) 抗精神病薬の副作用で生じることが多い 治療) 不安・焦燥の強い場合はクロナゼパム、ジアゼパムなど 錐体外路症状を伴う場合はビペリデン(アキネトン)