細菌性髄膜炎


【STEP1 細菌性髄膜炎として対応するか判断する】

  • 「発熱があって敗血症が疑われ、時間の単位で急激に進行する意識障害」
    • ・内科的緊急疾患のひとつ
      ・同じ医療機関に専門医がいない場合は初発症状と同日に時間の単位で発熱とともに増悪する意識障害で頸部硬直を伴う場合のみに専門医紹介を検討すべきだと考える
      ・細菌性髄膜炎に限定すると項部硬直は80%程度でみられるとされている


    【STEP2 細菌性髄膜炎に対する初期対応】


      ・腰椎穿刺の前に抗菌薬を開始する
      ・本来は全例に頭部CTは必要ないが、細菌性髄膜炎では必要なことがほとんどであるためルーチンとしても許容されると考える
      ・髄液で提出すべき検査

         細胞数、糖、タンパク
         グラム染色、培養(一般細菌)

        *尿中肺炎球菌抗原キットの利用も有用

    【STEP3 抗生剤】


      ・起炎菌は肺炎球菌と髄膜炎菌を想定する
      ・VMSはメチシリン耐性肺炎球菌を想定した対応
      ・ABPCはリステリア感染を想定
    免疫不全
      参考文献)
      1.上田剛士「ジェネラリストのための内科診断リファレンス」医学書院 2014
      2. 髙岸勝繁 他「ホスピタリストのための内科診療フローチャート第2版」シーニュ 2019
      3. 猿田享男 監修「1252専門家による私の治療 2021-2022年度版」日本医事新報社 2022
      4. 岡秀昭「感染症プラチナマニュアルver.8」メディカルサイエンスインターナショナル 2023
      5. 杉田陽一郎 「研修医のための内科診療ことはじめ」羊土社 2022