扁桃周囲膿瘍、咽頭側壁膿瘍、咽頭後壁膿瘍
- 部位や病態によって区分される
扁桃周囲膿瘍、咽頭側壁膿瘍、咽頭後壁膿瘍)
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扁桃周囲膿瘍:口蓋扁桃皮膜外側の扁桃周囲間隙の蜂巣炎である扁桃周囲炎が膿瘍に進行した状態
- 発症は20〜30歳代で多く、小児・高齢者で少ない
- 下極型扁桃周囲膿瘍は比較的高齢者に多く、炎症が喉頭に波及して急性喉頭蓋炎を発症しやすい(*1)
- 咽頭後壁膿瘍は成人ではまれ。魚骨などの外傷が原因になることが多い
- 咽頭後壁膿瘍では、椎間板園や硬膜外膿瘍を起こしやすく、また食道後壁にそって感染が波及するため、最悪の場合は縦隔炎になる
- 扁桃周囲膿瘍、咽頭側壁膿瘍では頸動脈鞘に感染が波及する
- 原因菌は溶連菌と黄色ブドウ球菌で70%強、嫌気性菌が30%弱
- 抗生剤はABPC/SBT(嫌気性菌もカバーできる)