蜂窩織炎

蜂窩織炎は真皮から皮下にかけての感染であり、腫脹、発赤、熱感、疼痛などの所見がある
壊死性筋膜炎は重症感染症で死亡率が高く早期診断が必要だが、発症早期には蜂窩織炎との鑑別が困難である 初期に壊死性筋膜炎を疑う所見として

  1. 皮膚所見と不釣り合いな強い痛み
  2. 皮膚所見の範囲を超えて圧痛が広がる
  3. 意識障害・頻脈・血圧低下・頻呼吸など全身状態が不良 ④ 急速に拡大する皮膚所見

があり、ひとつでも該当する場合には、感染症科などへ紹介を検討する

超音波診断

壊死性筋膜炎を除外できるなら、次は蜂窩織炎と皮下膿瘍を鑑別する蜂窩織炎と皮下膿瘍の鑑別にはエコーが有用である

蜂窩織炎
蜂窩織炎では、初めは皮下組織の肥厚から始まり、さらに進行すると敷石状(cobblestone)パターンを認めるようになる。カラードップラーでは血流増大を認めることが多い。

皮下膿瘍
これに対して、皮下膿瘍では特定の部位に大量の液体の貯留が見られ、典型的には後方陰影増強を認める 内部は様々なエコー輝度を示す。カラードップラーでは中心部には血流がなく周囲の血流が増大する

治療

外来
セファレキシン1000〜2000mg 4x(50>eGFR>10では1000mg 4X)
クリンダマイシン1200mg 4x
入院
セファゾリン 2g q8
(アレルギーでCEZが使えない場合)クリンダマイシン600mg q8
  • セファゾリン 2g q8
  • (アレルギーでCEZが使えない場合)クリンダマイシン600mg q8