腸骨静脈が石灰化し蛇行した腸骨動脈と後方の腰椎により圧迫され、圧迫部分以下の血流が停滞し、下肢の浮腫や深部静脈血栓(DVT)の原因となる
- 病態としては成人の約20%にあると言われておりけして稀ではない
- 解剖学的位置関係から左下肢に多く左側DVTの62%に存在するといわれている
- 左DVTを伴うICSは女性に多い
- 下肢の浮腫を訴えて来院された症例や無症状の症例では下肢の左右にかかわらず潜在的ICSの可能性を想定する
- 血栓性素因が表在性の血栓性静脈炎と関係している可能性がある。ICSとは別の視点から抗リン脂質抗体症候群をはじめとする膠原病やTrousseau症候群なども想定しておく
- May-Thurner症候群、Cockett症候群ともいわれる