疾患
アレルギー・膠原病 (23)
1.
アナフィラキシー
┗ ハチ刺傷
2.
関節リウマチ
3.
SLE
4.
シェーグレン症候群
┗ シェーグレン症候群の診断
5.
皮膚筋炎/多発性筋炎
5.
混合結合組織病(MCTD)
7.
ベーチェット病
8.
成人スチル病
9.
リウマチ性多発筋痛症
10.
巨細胞性動脈炎
11.
RS3PE症候群
12.
脊椎関節炎
┗ 強直性脊椎炎
┗ 乾癬性関節炎
15.
血管炎
┗ 顕微鏡的多発血管炎
┗ 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
┗ 多発血管炎性肉芽腫症
┗ 結節性多発動脈炎
┗ クリオグロブリン血症性血管炎
┗ IgA血管炎
16.
血管性浮腫
20.
サルコイドーシス
23.
好酸球性血管浮腫
24.
IgG4関連多臓器リンパ増殖性疾患
25.
菊池病
26.
過粘稠度症候群
27.
薬剤熱
28.
免疫抑制作用のある薬剤使用前HBVスクリーニング
29.
免疫不全状態
30.
ステロイドホルモンの力価換算
ハチ刺傷
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・通常は局所の灼熱感と疼痛、広範と膨疹が出現し数時間以内に軽快する
・しかしながら、局所反応は1週間程度持続することがある
・アナフィラキシーの徴候には注意深く対処する。特に徴候を認めなくても、刺傷後最低1時間は出現してこないか観察を行う
・本邦では1年に12人程度がハチ刺傷によるアナフィラキシーで死亡しており、これは薬剤聖についで多い
【アナフィキラシー徴候の評価】
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(自覚症状)全身性蕁麻疹、血管性浮腿.全身性瘙痒、息切れ、胸部苦痛、心窩部痛、めまい、意識障害
(理学的所見)血圧の低下、全身性の蕁麻疹や紅斑、喘嗚、舌の脯脹、咽頭浮腫や喉頭痙攣
もしこれらがあればアナフィラキシーとして評価・治療をはじめる
アナフィラキシー
【アナフィラキシーがない場合の対応】
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① ミツバチの場合は毒針が残っていないか確認し、あれば除去する
② 腫脹と疼痛 冷却する。鎮痛が必要な場合はアセトアミノフェンかNSAIDS
③ 搔痒の予防
レスタミン(10)3-5錠 2-3回/日
アタラックスP(25) 2C 2X 〜3C 3X
・表皮の紅斑が強ければステロイド軟膏(strong〜strongest)を用いても良い
④ 強い局所反応(禁忌がないか注意する)
PSL30〜50mg 3〜4日
【患者に説明すべきこと】
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・2〜6時間後に遅延型のアナフィラキシーが生じる場合があるので、その症状を説明して、出現時には再受診、重篤なら救急車を呼ぶように指示する
・24時間以上過ぎて受診した場合にはもはやアナフィラキシーの起こる可能性はない
・四肢を差された場合はできるだけ挙上する。必要なら冷却する
・1〜2日の間は腫脹や疼痛が増悪する場合があり、症状が完全に無くなるまで1週間程度が必要なことがある
【生活、職業上ハチとの接触が多い人の場合】
・日本のアウトドアワーカーにおけるハチ毒アレルギーの頻度を調査した報告がある
・筆者らは、このような業種ではハチ毒特異的IgE抗体を検査し、陽性であればエピペンの携帯を勧めている(*2)
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参考文献)
1.Philip Buttaravoli著 大滝純司監訳「マイナーエマージェンシー 第2版」医歯薬出版社 2009
2. 平田博国 他「ハチ毒アレルギー」アレルギー 67(2),89―97,2018
3. 岡田正人「レジデントのためのアレルギー疾患診療マニュアル」医学書院 2007
4. Tatewaki M, Hirata H, Ikeno Y, Akutsu I,Sekiguchi S, Suzuki N, etal. Prescription of adrenaline auto-injectors to 1145 Japanese outdoorworkersin2015.Allergol Int 2016;65:483―6.