- 2014年には患者数4760人(頻度 39/100万人)
- 平均年齢は40歳程度だが高齢化の傾向がある)
- 3:7で女性が多い)
- 遺伝的要因の関与は少ない
疾患
アレルギー・膠原病 (23)
1.
アナフィラキシー
2.
関節リウマチ
3.
SLE
4.
シェーグレン症候群
┗ シェーグレン症候群の診断
5.
皮膚筋炎/多発性筋炎
5.
混合結合組織病(MCTD)
7.
ベーチェット病
8.
成人スチル病
9.
リウマチ性多発筋痛症
10.
巨細胞性動脈炎
11.
RS3PE症候群
12.
脊椎関節炎
┗ 強直性脊椎炎
┗ 乾癬性関節炎
15.
血管炎
┗ 顕微鏡的多発血管炎
┗ 好酸球性多発血管炎性肉芽腫症
┗ 多発血管炎性肉芽腫症
┗ 結節性多発動脈炎
┗ クリオグロブリン血症性血管炎
┗ IgA血管炎
16.
血管性浮腫
20.
サルコイドーシス
23.
好酸球性血管浮腫
24.
IgG4関連多臓器リンパ増殖性疾患
25.
菊池病
26.
過粘稠度症候群
27.
薬剤熱
28.
免疫抑制作用のある薬剤使用前HBVスクリーニング
29.
免疫不全状態
30.
ステロイドホルモンの力価換算
成人スチル病
【症状】
(3主徴)
- 発熱 94%に見られる。典型的には午前中は平熱で、夕方から夜にかけて発熱して39度以上にまで達する(弛張熱、スパイク熱)
- 関節痛 80%以上に見られる 主として手指、手関節、膝関節の多発関節炎
- 皮疹 60%以上に見られる。サーモンピンク疹(四肢・体幹の淡いピンク色の平坦な皮疹。搔痒感はほとんどなく融合傾向が強い。発熱とともに出現し、平熱時には消失する)
- その他 咽頭痛(60%程度)
(病型)
- 短周期全身型(30-40%)
- 多周期全身型(30-40%)
- 慢性関節型(20-40%)
【検査所見】
- 血液学的マーカーは明らかではない
- 好中球増多(分類で80%以上)
- 慢性炎症に伴う貧血、血小板増多
- CRP上昇、血沈亢進
- 血清フェリチン高値(80%は正常上限の5倍を越える)
- リウマトイド因子陰性、抗核抗体陰性
【診断】
まず、感染症、悪性腫瘍、膠原病を除外する必要がある そのうえで、
・2項目以上の大項目を含む総項目数5項目以上で成人スチル病と診断する
大項目
小項目
診断
【治療】
- 診断確定まではNSAIDS
- 診断後の第1選択薬は副腎皮質ステロイド。全身状態によって投与量は異なり、最重症ではステロイドパルス
- ステロイド抵抗性であれば、まずMTXが強く推奨されている
【予後】
- 慢性に進行するが生命予後は良好
- 他臓器の合併症や悪性リンパ腫が合併した場合はより不良となりうる
- 参考文献)
- 難病情報センター「シェーグレン症候群(指定難病53)」
https://www.nanbyou.or.jp/entry/267- 三村俊英「成人Still病の診断と治療」日本内科学会雑誌 107 巻9号 2019
- 多田 芳史「成人Still病」臨床リウマチ,日内会誌 104:2143~2148,2015
- 猿田享男 監修「1252専門家による私の治療 2021-2022年度版 成人スチル病 平形道人 他」日本医事新報社 2022
- 自己免疫性疾患に関する調査研究班「成人スチル病診療ガイドライン 2017年度版」診断と治療社
https://minds.jcqhc.or.jp/docs/gl_pdf/G0001020/4/Adult_Stills_Disease.pdf