- 副腎皮質の自律的なアルドステロン産生(過形成,腺腫,または癌腫による)により引き起こされる
- 通常一側性の副腎皮質球状層細胞の腺腫(約75%)、あるいは過形成(約20%)が原因となる
- ごくまれに副腎癌(0.1%程度)がある
疾患
内分泌 (9)
1.
糖尿病性昏睡
┗ euDKA(正常血糖ケトアシドーシス)
2.
糖尿病性神経障害
3.
甲状腺機能異常
┗ 甲状腺中毒症
┗ 甲状腺中毒症の評価
┗ Basedow病
┗ 亜急性甲状腺炎
┗ 甲状腺クリーゼ
┗ 無痛性甲状腺炎
┗ 中枢性甲状腺機能亢進症(下垂体性TSH分泌亢進症)
┗ 甲状腺中毒性周期性四肢麻痺
┗ 甲状腺機能低下症
┗ 潜在性甲状腺機能亢進症
┗ 潜在性甲状腺機能低下症
┗ 中枢性甲状腺機能低下症
┗ NTI(Non Thyroidal Illness)
┗ マクロTSH血症
┗ 甲状腺腫瘍に対する穿刺吸引細胞診の適応
13.
原発性アルドステロン症
┗ レニン・アンジオテンシン・アルドステロン系
14.
SIADH
15.
尿崩症
16.
急性副腎不全
17.
クッシング病・クッシング症候群
18.
褐色細胞腫・パラガングリオーマ
原発性アルドステロン症
【症状、所見】
- 低カリウムによる多尿・多飲、発作性の筋力低下、周期性四肢麻痺があるがこれらの症状を来す例はまれ
- ほとんどの場合は治療抵抗性の高血圧のみ
- 低レニン血漿、血中アルドステロン高値、低K血漿、代謝性アルカローシス
- 心血管疾患の発症リスクを上げる 脳梗塞2.58 冠動脈疾患1.77 心房細動 3.52 心不全 2.05
PAC/PRA比(ARR)によるスクリーニングが一般的である
◎ 血漿アルドステロン値の単位がng/dlの場合はx10として用いる
◎ 降圧薬の種類により偽陽性や偽陰性を呈する可能性があるため,カルシウム拮抗薬やα遮断薬に変更後にスクリーニングを実施することが推奨される
ARR
原発性アルドステロン症の可能性
- 確定診断は、カプトプリル負荷試験、生理食塩水試験、フロセミド立位負荷試験、経口食塩水負荷試験などにより行う
【治療】
- 副腎静脈サンプリングを行い、両側病変の場合はMR拮抗薬、片側病変であれば手術(腹腔鏡下副腎摘出術)
- MR拮抗薬としてはスピロノラクトンとエプレレノンの2種類がも胃いられている
- 参考文献)
- 「原発性アルドステロン症 診療ガイドライン2021」日本内分泌学会雑誌Vol.97 Supple October 2021
http://www.j-endo.jp/uploads/files/news/20210823.pdf- 柴田洋考「原発性アルドステロン症の最近の進歩」日内会誌 106:319〜326,2017
- 日本内分泌学会、日本内分泌外科学会「わが国の原発性アルドステロン症の診療に関するコンセンサス・ステートメント」日本内分泌学会雑誌 Vol.92 Suppl. Sep 2016
- 伊藤裕 他「原発性アルドステロン症」日本内科学会雑誌 第95巻 第4号 平成18年4月10日