甲状腺中毒性周期性四肢麻痺

  • 甲状腺機亢進に伴って低K血症をきたし脱力発作を呈する疾患
  • ほとんどが20〜40歳代の男性に発症する。東洋人に多い
  • 本邦の甲状腺中毒症患者における周期四肢麻痺の頻度は、男性で4.3%、女性の0.04%
  • 男性に多い理由として男性ホルモン、筋肉量およりストレスに対するカテコラミンの反応性の違いなどが挙げられている
  • 甲状腺中毒症の原因はほとんどがBasedow病
  • 発症の誘因としては、運動、飲酒や炭水化物の大量摂取がある
  • 低K血症の原因は細胞内移動である

【症状】

  • 甲状腺中毒症症状と脱力発作

【検査所見】

  • FT3高値、FT4高値、TSH低値(多くは0.01μU/ml以下)
  • 低K血症。CRNも低値のことが多い
  • 心電図変化は治療の緊急性を判断する目安となる

【治療】

  • 必要に応じてKを補正する

参考文献)
  1. 藤井 公一他「甲状腺中毒性周期性四肢麻痺3例の臨床的特徴」日救急医会関東誌 41(2),2020年
  2. Am Fam Physician. 2015 Sep 15;92(6):487-495.