ウイルソン病
- 胆汁中への銅排泄が障害される常染色体劣性遺伝の先天性銅過剰症
- 発症年齢は4歳から40歳以上と幅がある
- 3〜4万人に1人で、保因者は100〜120人に1人と考えられている
- 銅の組織沈着により肝機能障害、様々な神経症状、精神症状、腎障害等全身の臓器障害をおこす
- 早期に診断され、適切な治療を続けた場合はほぼ予後良好である。しかしながら、治療中断は致死的
次の3つの病型に分類される
若年の原因不明の神経症状や精神疾患では少なくともスクリーニングのために血清セルロプラスミンを測定する
血清セルロプラスミン:10mg/dL以下では強く疑われ、20mg/dL以下でも鑑別する必要がある。正常であっても否定することはできない
24時間尿中銅:100μg/日以上では強く疑われ、40〜100μg/日でも鑑別が必要
- 参考文献)
- 難病情報センター「ウイルソン病(指定難病171)」
- 清水教一 「ウイルソン病の診断と治療のポイント─日本版ガイドラインの発表をふまえて─」臨床神経 2019;59:565-569
- 日本小児栄養消化器肝臓学会 他「Wilson病診療ガイドライン 2015 詳細版」