原発性胆汁性胆管炎

原発性胆汁性胆管炎

  • 慢性進行性の胆汁うっ滞を呈する肝疾患で病院は不明
  • 中年以降の女性に好発

【症状】】

  • 症候性PBCと無症候性PBCと非症候性がある
  • 初期症状は皮膚掻痒
  • 肝硬変に進行すると、黄疸、腹水、胃食道静脈瘤、肝性脳症など
  • 慢性甲状腺炎、シェーグレン症候群、関節リウマチ等との合併が多い

【診断】

  • AMA陰性の症例が約10%ある
  • 7〜8割は無症候性の時期に診断される
  • 抗セントロメア抗体陽性例では門脈圧亢進症状が強く、抗gp210抗体の陽性例では黄疸を伴い肝不全に至るリスクが高いなどのサブタイプがあるため、肝臓専門医に紹介すべき

【治療】

  • ウルソデオキシコール酸(ursodeoxycholic acid:UDCA)によち胆道系酵素低下、組織障害の進展抑制効果が期待できる
    ウルソ 600mg 3X より開始。900mg3X まで増量
  • 脂質異常症を伴う場合にはベザフィブラート製剤を併用

皮膚掻痒に対する治療)

  • レミッチ(ナルフラフィン)
  • コレスチミド
参考文献)
  1. 猿田享男 監修「1252専門家による私の治療 2021-2022年度版 原発性胆汁性胆管炎 竹山康章 他」日本医事新報社 2022
  2. 難病情報センター「原発性胆汁性胆管炎(指定難病93)」
    https://www.nanbyou.or.jp/entry/252 2.大平弘正 「本邦における自己免疫性肝炎の現状と課題」肝臓 56巻 5号 167―178(2015)