慢性膵炎
  • 慢性反復性の腹痛や背部痛を年に数回繰り返す
  • やがて膵内分泌・外分泌機能が低下する
  • 外分泌機能低下により吸収不良や脂肪便が出現する
  • 進行すると疼痛は軽減し、血清アミラーゼはむしろ低下する
  • 膵癌の危険因子となる

【評価】

  • 画像診断の感度・特異度(%)
    腹部造影CT 感度 75–90 特異度 85
    ERCP    感度 75–95 特異度 90
    MRCP    感度 85 特異度 100
    経食道内視鏡 感度 97 特異度 60
  • 通常の腹部超音波検査は感度・特異度ともに不十分

【診断】

(特徴的な画像所見)

  • 確診所見がある
  • 準確診所見がある

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(特徴的な組織所見)

  • 確診所見がある
  • 準確診所見がある

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(その他)

  • 反復する上腹部痛または背部痛
  • 血中または尿中膵酵素値の異常

解説リンク

  • 膵外分泌障害(BT-PABA試験で尿中PABA排泄率の明らかな低下)
  • 1日60g以上(純エタノール換算)の持続飲酒歴または膵炎関連遺伝子異常
  • 急性膵炎の既往

判定:

参考文献

  • 日本膵臓学会「慢性膵炎臨床診断基準 2019」膵臓 34:279–281,2019
  • NAIR et al. Chronic Pancreatitis. Am Fam Physician. 2007;76(11):1679-1688
  • 猿田享男 監修『1252専門家による私の治療 2021–2022年度版: 慢性膵炎』橋本千樹・廣岡芳樹,日本医事新報社,2022