バレット食道
  • バレット粘膜は,胃から連続性に食道に延びる円柱上皮化生であり、バレット粘膜を有する食道をバレット食道
  • 胃食道逆流で炎症と修復を繰り返すことにより、胃酸や胆汁酸に対する反応から扁平上皮が円柱上皮に置換される

【分類】

  • バレット粘膜が全周性に3cm以上認められるものをLongsegment Barrett esophagus(LSBE)、それ以下ものはshort segment Barrett esophagus(SSBE)と定義

【食道腺癌のリスク】

  • 発癌リスクが明らかなのはLSBEのみで、腺癌発症は0.4%/年

【経過観察】

  • 毎年の内視鏡による経過観察はLSBEにのみ行うという意見、あるいはLSBEとSSBEの両方に行うという意見があるが、どちらも本邦でのエビデンスが乏しく明確に示されてない
  • 食道癌ガイドラインでは「弱く推奨」とされている
参考文献)
  1. 川田研郎 他「バレット食道・食道癌の診断・治療の要点」Gastroenterological Endoscopy Vol. 59(1), Jan. 2017
  2. 日本癌治療学会「食道癌診療ガイドライン」