直腸瘤
  • 直腸膣中隔が脆弱になり排便時に膣壁側に直腸が膨隆してしまう状態
  • 大量の便塊で膨隆した直腸壁が腹側の膣壁を圧迫して落ち込んでいる


【診断】

  • 問診と肛門、直腸の診察で診断
  • 排便造影を行うこともある

【治療】

一般治療)水分摂取、食物繊維など
緩下剤) まずは便の軟化剤を試みる
排便訓練) 肛門の力を抜いて腹圧だけを肛門にかけるように訓練する
用手排便)膣に指をいれて便塊を背側に押し込んで排便する
手術)
STARR 経肛門的に環状縫合器を 2 本用いて余 剰直腸を切除する方法
LVR  経腹的に直腸前壁を骨盤底まで剥離し、メッシュの一端を下部直腸の前壁に、他端を第1仙骨に固定する方法

参考文献)
  1. 佐藤賢司 他「器質性便排出障害に対するSTARRとLVRの比較」日本大腸肛門病会誌 73:293-300,2020
  2. 日本大腸肛門病学会「直腸瘤と排便障害~直腸瘤は便秘の原因?結果?~」
    https://www.coloproctology.gr.jp/modules/citizen/index.php?content_id=39