手足口病
  • 口腔粘膜および手足などに現れる水疱性の発疹を主症状とした急性ウイルス感染症
  • 原因はコクサッキーA16(CA16)、CA6、エンテロウイルス71(EV71)などのエンテロウイルス。ウイルスによって症状に若干の差がある
  • 伝播は主として飛沫感染だが、便中に排出されたウイルスによる経口感染、水疱内容物からの感染などがある
  • 一回感染すると終生免疫となるが、原因ウイルスが複数あるので、複数回の発症はありうる
【症状】
  • 潜伏期は3〜5日
  • 成人では不顕性感染が多いとされている
  • 手掌、足底、足背などの四肢末端に直径3〜4mmの紅斑の中央に水疱。水疱はほとんど同じ発育時期にあり、通常は3〜7日で消退し、痂皮となる。痒みはまれ
  • 口腔では直径2〜3mmの浅いアフタとして出現
  • 発熱は1/3にみられるが38℃以下がほとんど
  • 咽頭痛を訴える場合もある(*2)
  • 稀にウイルス血症で、ウイルスが中枢神経系に到達すると、髄膜炎、小脳失調、脳炎などを起こす
  • 1〜2ヶ月後に手掌,足底の落屑や爪甲剥離を起こす場合がある
【診断】
  • 通常は水疱性発疹の正常や分布により臨床的に診断される
  • しかし、水痘との鑑別は必ずしも容易ではない

【治療】
  • 特異的な治療法はない
 ◎ 掌蹠に搔痒のない3〜4mmの小水疱と口腔内の2〜3mmのアフタが同時多発的に出現する