膿疱

膿疱

【定義】

    ・表皮内に好中球の集まった膿が貯留している状態。これに対して、真皮および皮下組織に貯留する場合は膿瘍(abscess)である

    ・白色〜黄色を呈する

    ・時間経過とともに痂皮を形成する

    【分類】

      ・膿疱は必ずしも細菌感染を伴わない。内容物に細菌や真菌などの病原体が証明されないものを無菌性膿疱とよぶ
      ・無菌性膿疱の原因としては、膿疱性乾癬、掌蹠膿庖症、急性汎発性発疹性膿疱症、角膜下膿疱症など特殊な病態がある

    【評価】

      ・まず、細菌および真菌の検査を行う。細菌に対してはグラム染色、真菌ではKOH法を行って鑑別する
      ・病原体が認められなければ、組織検査を行って診断する
      参考文献)
      1. 清水宏「あたらしい皮膚科学」中山書店 71:456-469,2006
      2. 石川治 田村敦志「皮疹からみる皮膚病理」南江堂 2010
      3. 山崎雄一郎 他「全ての診療科で役立つ皮膚診療のコツ」羊土社 2011
      4. 西山茂夫「皮膚病アトラス」文光堂 2005