疾患
細菌性咽頭炎
咽頭への細菌感染を疑う場合の評価
(Centor score)
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★ あてはまるものをチェック
判定
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・全項目が該当しても溶連菌性扁桃炎である確率は40〜60%程度
・A群溶連菌迅速抗原検査(Strep)は感度70〜90%、特異度は95%。陽性尤度比14.0〜18.0、陰性尤度比0.11〜0.32
・A群溶連菌と診断したら、合併症としての急性糸球体腎炎の早期発見のため、1〜3週間後に浮腫や血尿などの体調不良が出現したら受診するよう指示する
・迅速検査陰性であれば咽頭培養を追加する
治療)
AMPC1000mg(分1〜2)、CEX1000mg(分2)
ペニシリンやセフェム系にアレルギーがある場合は
CLDM900mg(分3)
・いずれも、「リウマチ熱の予防のため」症状の経過によらず10日間しっかり継続する
・1〜3週間後に浮腫、血尿や他の体調不良が出現したら受診するよう伝えておく(糸球体腎炎の除外)
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② 次にA群溶連菌以外の細菌感染を検討する(A群以外の溶連菌も多い)
(FeverPAINモデル)
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★ A群溶連菌以外の細菌感染を予測するモデル
判定
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(治療の目的)
・症状の緩和(1-2日間罹病期間が短縮)
・扁桃周囲膿瘍のような化膿性合併症の予防(NNT27)
・周囲への飛沫感染予防(投与後24時間で感染性が減少)
・リウマチ熱の予防(NNT3000〜4000)である
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・この2つの指標で該当しない軽度〜中等度の咽頭炎ならばウイルス感染の可能性が高い ➡️ 「咽頭痛」STEP4へ
・比較的症状が強いのに該当しない場合 ➡️ 「咽頭痛」STEP5へ