緊張性気胸
  • 緊張性気胸は胸膜などの損傷部が一方向弁となることで、吸気が胸腔内に流入し、呼気時には胸腔内排出されずに貯留して胸腔内圧が急激に上昇する。急激な呼吸困難、換気不全を起こす。
  • 大血管が圧迫されるとショック状態となることもある
  • 外傷や陽圧換気などになどが原因になる ・死亡率は高く、診断が遅れればさらに高まる

【診断】

  • 自覚症状としては呼吸苦、胸痛など
  • 理学所見としては呼吸音の減弱、声音浸透の左右差、胸部打診での鼓音などを見逃さない
  • まれに両側性緊張性気胸となることがあり左右差がないため診断が困難


【治療】

  • 強く疑われる場合は即座に病側の胸郭を太い針で穿刺する
  • 胸腔チューブを挿入してドレナージを行う
参考文献)
  1. 三浦良哉「緊張性気胸 瞬時の観察の市要性と 判断・対応のポイント」呼吸器・循環器急性ケア Vol.11 Na.4
  2. 藤原大樹 他「両側緊張性気胸による心肺停止の救命後に手術を行った 1例」日呼外会誌 27巻7号 2013 p.62-68
    https://www.jsum.or.jp/committee/diagnostic/pdf/aortic_lesion_2020.pdf