溶血性貧血

    ・まず LDH、T-bil、D-bil、鉄、フェリチン、TIBC、ハプトグロビン  を含む、血液生化学検査を行う

【STEP1 溶血所見の確認】


    溶血所見なし。小球性貧血、フェリチン低下あり
    溶血所見を認める

方針

【STEP2 クームス試験】

    ・直接クームス試験、末梢血塗抹を追加
直接クームス試験
    陽性 陰性
*直接クームス試験陰性であっても「クームス陰性自己免疫性溶血性貧血」は否定できない。実際にしばしば見かける

方針

【STEP3 赤血球の形態】

    破砕赤血球 球状赤血球 どちらの所見もない

診断

*フローサイトメトリーでCD55・CD59陰性赤血球を認めれば発作性夜間ヘモグロビン尿症を考える

【STEP4 赤血球破砕症候群の鑑別】

*鏡検での血液像検査が必要



赤血球破砕症候群

    ・破砕赤血球は循環血中で機械的に破砕された赤血球断片で、主に微細血管における血栓形成によって破壊される。血栓性微細血管性貧血とも呼ばれる
    ・代表的な疾患はDIC(播種性血管内凝固症候群)、TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)、HUS(溶血性尿毒症症候群)など
    ・いずれも重篤な病態で生命の危険があるので迅速な診断が必要
自己免疫性溶血性貧血(AIHA)

DIC(播種性血管内凝固症候群)

TTP(血栓性血小板減少性紫斑病)

HUS(溶血性尿毒症症候群)

先天性溶血性貧血