症候
喀血
喀血
◎まずは本当に喀血なのか考える
・喀血は多くは咳嗽を伴い、泡状で血性
・吐血は多くは嘔気・嘔吐を伴い暗赤色
・後咽頭に流れる鼻出血や咽頭出血も喀血に類似する場合がある
痰の量と性状
随伴症状
理学・検査・画像所見
評価と対応
気管支炎・肺炎
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・肺炎球菌では赤錆様色の喀痰を認めることがある
- ・喀血は肺アスペルギローマの死因の約20%
気管支拡張症
気管支原性の腫瘍
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・肺血栓塞栓症で血痰の頻度は6%程度
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・症状は非常に多彩
・2週間以上続く発熱や、6ヶ月で6kg以上の体重減少などの全身症状が多い
血液凝固障害
僧帽弁狭窄症
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・血痰の頻度は低い。心尖部拡張期雑音を聴取した場合には考えてみる
胸部外傷
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参考文献)
1. 德田安春「ジェネラリスト診療が上手になる本」カイ書林 2011
2. 生坂政臣 監訳「早わざ外来診断術」中山書店 2009
3. 猿田享男 監修「1252専門家による私の治療 2021-2022年度版」日本医事新報社 2022
4. 筒泉貴彦 他編集「総合内科病棟マニュアル」メディカル・サイエンス・インターナショナル 2017
5. 岡秀昭「感染症プラチナマニュアルver.8」メディカルサイエンスインターナショナル 2023
6. 日本臨床検査医学会ガイドライン作成委員会「臨床検査のガイドライン」2021
7. 岩岡秀昭 他「ここが知りたい 内科外来ハンドブック」中外医学社 2019
8. 石井義洋「卒後20年総合内科医の診断術 Ver.3」第3版 中外医学社 2024