疾患
低K血症
低K血症
★ 早急に治療が必要かどうかを判断する。血清K濃度<2.5mEq/Lでは評価より治療を優先、あるいは評価と併行して治療する
◎ 臨床的には「下痢や下剤乱用」、「利尿薬、甘草含有漢方薬、ステロイドなどの薬剤内服」、「アルコール使用障害、アルコール依存症」など原因のことが多く、あればそれらの検討からはじめる
・該当しなければ、TSH、尿中K濃度、尿中Cr濃度、静脈血液ガス(可能なら)を測定する
・TSHの著明な低下があれば甲状腺中毒性周期性四肢麻痺を検討する
・それがなければ以下のアルゴリズムに入る
尿中K/尿中Cr
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・腎性喪失と腎外性喪失を鑑別する
・スポット尿での尿中K濃度は不正確なので用いるべきではない
尿中Cl(一日量)
- ・1日量がわからない場合は嘔吐や下痢がなければ尿中Cl>10mEq/Lを選択
動脈血液ガス
血圧
血漿アロドステロン
血漿レニン活性
血漿コルチゾール
診断
- pHが0.1下がると血清K値は0.5(0.2-1.7mEq/l)上がる、とされている
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参考文献)
1.筒泉貴彦 他編集「総合内科病棟マニュアル」メディカル・サイエンス・インターナショナル 2017
2. 髙岸勝繁 他「ホスピタリストのための内科診療フローチャート第2版」シーニュ 2019
3. 猿田享男 監修「1252専門家による私の治療 2021-2022年度版」日本医事新報社 2022.
4. 筒泉貴彦 他編集「総合内科病棟マニュアル」メディカル・サイエンス・インターナショナル 2017
5. 武藤重明 他 「カリウム代謝の考え方」日腎会誌 2008;5(0 2):84-90