代謝性アシドーシス

代謝性アシドーシス

     pHは水素イオン濃度で決まる


    ・酸としての強さは、水中に溶解した電解質の分子のうち、電離して水素イオンを放出するものの割合(電離度)で決まる
      強酸 HCL(塩酸)、H2SO4(硫酸)
      強アルカリ NaOH、KOHなど

【生体内での酸と塩基の分類】

    ① 揮発酸と不揮発酸

     揮発酸: H2CO3(炭酸)
      ・CO2はH2Oと反応して炭酸となるが、最終的には肺から排出されるので「揮発酸」と呼ばれる

     不揮発酸: 乳酸、リン酸、硫酸、ケトン体など

    ② 塩基
     ・重炭酸イオンが50%強で、残りの大部分はヘモグロビン

    【代謝性アシドーシスの分類】

      ・不揮発性酸が異常増加する場合と、重炭酸イオンが過剰に捨てられる場合がある


      ・重炭酸イオンが過剰に捨てられる場合には、塩素イオンが増加してバランスが保たれる
      ・不揮発酸が増加する場合には、重炭酸イオンが減少する

      

    ◎ 従って、生体内で不揮発酸が増加すると、アニオンギャップは開大する


      参考文献)
      1. 古川力丸,丹正勝久 編「血液ガスを各科でフレンドリーに使いこなす」レジデントノートvol.20 No.6 2108 羊土社
      https://www.jaam.jp/dictionary/dictionary/word/0420.html
      2. 浅野泰「 塩基平衡の基礎知識と動脈血ガス分析の読み方」日内会誌 86:1868~1872,1997
      3. 増井伸高「POCTハンター」 中外医学社 2022