高Ca血症

高Ca血症

◎ 薬剤性を除くと悪性腫瘍関連のものと原発性副甲状腺機能亢進症で原因の9割を占める

【問診】

  1. まず、薬剤性高Ca血症を除外する
  2. ビタミンD、サイアザイド、テオフィリン、リチウムの内服がある場合、緊急性がなければまずは中止して経過観察
  3. 極度の不動(長期間の臥床安静)では骨吸収が進んで高Caを呈する場合がある

【FECaの計算】

FECaの計算

    尿中Ca(mg/dL)   
    尿中Crn(mg/dL)  
    血中Ca(mg/dL)   
    血中Crn(mg/dL) )

FECa

FECaの結果

    FECa 1未満 FECa 1以上
    腎機能低下(おおむねeGFR50ml/min以下)ではFECaが1.0未満でもFHHでなく他の疾患の可能性がある
    そこで、このような場合には「FECa 1以上」を選択して進む

PTH

    PTH上昇 PTH低下

PTHrPと1,25水酸化ビタミンD値

    PTHrP上昇 1,25水酸化ビタミンD値上昇 どちらも上昇していない

診断

  • 治療は原因に応じて異なるので血清Caが12〜14mg/dLであれば原因の特定を優先する
    しかし、14mg/dL以上となれば速やかに開始する

【治療】

  • 治療は原因に応じて異なるので血清Caが12〜14mg/dLであれば原因の特定を優先する しかし、14mg/dL以上となれば速やかに開始する
    ・治療抵抗性であれば抗RANKLモノクロナール抗体や血液透析を検討
    ・ラシックスの使用は推奨されない