GFRの自動調節


1. 血圧低下時には糸球体における血液濾過量(GFR)の維持のために

  1. プロスタグランディン系の働きにより輸入細動脈が拡張
  2. RAS系の働きにより輸出細動脈が収縮

これらによって血圧低下時にもネフロン内の圧格差が維持されてGFRが保たれる


しかし、NSAIDSはプロスタグランディン系を、RAS系阻害薬はRAS系をブロックするため、血圧低下に対する反応が起きずにGFRが低下してしまう

◎ 従って、全身の血圧が低下したときにはNSAIDSとRAS系阻害薬は中止すべきである

参考文献)
  1. 今井直彦 他「極論で語る腎臓内科」丸善書店,20 
  2. 小松康宏「腎臓病診療に自信がつく本」カイ書林 2010
  3. 前嶋明人「レジデントのための腎臓教室〈ベストティーチャーに教わる全14章」日本医事新報社 2023