二次性高血圧

二次性高血圧

1.薬剤性高血圧の除外

◎ 内服中の薬剤をチェック
    甘草を含む漢方薬 NSAIDS ステロイド SSRI,SNRI 経口避妊薬 覚醒剤

薬剤性高血圧

2.臨床経過

    若年(19〜40歳)発症 50歳以上での発症
    30〜40代で上がり始めて加齢とともに徐々に上昇 治療抵抗性高血圧

二次性高血圧の可能性

    ◎ 二次性高血圧は高血圧全体の10%強存在するが、19-40歳では二次性高血圧が約30%
    ◎ 治療抵抗性高血圧:利尿薬を含む3種類の降圧薬でもコントロール不良

3.高血圧としての初期評価

    まず、自宅血圧測定を指示するとともに以下の初期評価を行う


    降圧剤治療を開始してしまうと評価が難しくなる場合があるので、はじめに以下を追加してもよい。


    ◎ これらの検体採取は座位で15分以上、可能なら30分以上安静仰臥してから行う
以下のうちあてはまるものをチェック
    G3以上の腎障害あるいは尿蛋白 腹部収縮期・拡張期血管雑音
    発作性動悸・頭痛・発汗 いびき、昼間の眠気 クッシング病に特徴的な外見、高血糖 低カリウム
    ◎ 上記の所見は診断の可能性を上げるが除外はできないので全てを対象として鑑別する必要がある

腎実質性高血圧

腎血管性高血圧

原発性アルドステロン症

    ◎ ただし、半数以上はK値は正常

睡眠時無呼吸症候群

クッシング病・クッシング症候群

褐色細胞腫・パラガングリオーマ

    参考文献)
    1.中西重清 德田安春「プライマリケア外来診断目利き術」南山堂 2020
    2.David S.Smith 生坂政臣監訳「早業外来診断術」 中山書店 2009