脊髄空洞症
- 脊髄内に脳脊髄液が貯留した空洞が多髄節にわたって形成され、腔内の圧力などの原因によって空洞の周囲の組織に変性が生じる
- 傷害された部位に相応した感覚傷害やしびれ、疼痛が生じる
- 背景となる病態としては52%がキアリ奇形であり、その他、脊髄損傷、脊髄感染症、腫瘍などと関連して生じる
- 発症機序の詳細は不明 ・本邦の患者数の推定は2500人程度で、有病率1.96人/10万人
◎ 片側上肢の温痛覚障害で発症することが多い
- 参考文献)
- 坂井健雄 監訳「プロメテウス解剖学コアアトラス第2版」医学書院 2015
- 半田肇 監訳「神経局在診断-その解剖、生理、臨床ー 第3版」文光堂 1989
- 矢部一郎 他「脊髄空洞症」神経治療 34:346–349,2017
- Sudo K, Owada Y, Yabe I et al : Syringomyelia as a cause of body hypertrophy. Lancet 347 : 1593–1595, 1996
- 日本神経治療学会「標準的神経治療 しびれ感 脊髄空洞症」医学書院 2017