特発性浮腫

特発性浮腫

診断の手引き
・基本的には除外診断であり特定の診断基準はない。
診断にあたっては、

① 心、腎、肝、甲状腺などによる浮腫が除外され、 
② 低栄養状態でもなく、
③ 以下に示すような特徴を有する場合に検討する。


◎ 利尿薬との関係が指摘されている。
利尿薬を用いると、代償的にレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系が刺激されて水貯留が起こりやすくなる。この反応は利尿薬の作用よりも長時間持続し、浮腫の原因となることがある。
長期間、利尿薬を内服していた患者でこれを中止すると、数日〜1週間程度は体重が増加しつづけるが、その後多くの症例で徐々にもとの体重に戻る。
体重増加が遷延する例でも、ほとんどが塩分制限(3〜5g/日)のみでコントロール可能だとされている。
症例によっては、下剤の乱用、習慣性嘔吐が関連している場合もある。
参考文献)
・「特発性浮腫」 山内淳  日本内科学会雑誌 第85巻 第10号・平成8年10月10日 
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika1913/85/10/85_10_1699/_pdf/-char/ja