卵巣茎捻転
  • 卵巣の茎部が捻転して卵巣への血流が阻害され強い強い下腹部痛を生じる
  • 発症の平均年齢は35歳前後
  • 約2:1で右に多い
  • 大部分の症例では卵巣腫瘍に伴うものである。卵巣腫瘍手術のうち軸捻転は約10%
  • 致死的な疾患ではない
  • 小児にも発症することがあり、可能な限り卵巣の温存を優先すべきなので、速やかな診断と治療が必要である
  • 妊娠による至急増大や、出産による急激な退縮により茎捻転が生じることもある

【診断】

  • 女性の下腹部痛で妊娠反応が陰性の場合に疑う
  • 単純CTでは至急と卵巣周囲は識別困難なことが多く、必要なら造影CTまたはMRIを行う
  • 卵巣腫瘍であれば5cm以上から捻転のリスクが上昇する
  • 確定診断は手術所見

【治療】

  • 手術では開腹手術と、腹腔鏡下手術がある

参考文献)  

1.水谷佳敬 「女性の下腹部痛」meditina vol.56 No.10 1596-1599 2019-9

1.増山 寿 「卵巣茎捻転の診断および治療法に関する検討」日本腹部救急医学会雑誌 33(6): 941〜945、2013